IRリモコンを作ってみた

実用を想定して、プリント基板を作ってケースに入れるところまでの経験値を貯めたかったので作ってみた。
なにより感動するのは、無料のCADで設計→CADのデータをアップロード→数千円でプリント基板発注、ができること。ほんとにすごい。

回路

Arduino nanoのGPIOから直接赤外線LEDを明滅させるだけでも一応機器は反応する。ただ実用上光が弱すぎなのでMOSFETを使った。
参考:Arduinoで赤外線リモコンの値を読み取り、送信する方法
十分な光量を得られて、ちょっと離れたところからもコントロールできるようになった。
電気的な話は上記参考サイトそのままだし、Arduino側のプログラムはフツーなので記事としては省略。詳細はgithubからどうぞ。

ざっくりレイアウト

ブレッドボード上で確認したのち、さてどうやって基板上に配置しようか、というざっくりレイアウトはFritzingを使った。以前から電子工作のメモツールとして使っている。

ざっくりレイアウト(出来上がりとはいろいろ異なっている)

頭の整理ができれば良いやレベルなので表裏を一面上に描いているので部品が重なっている。
回路自体単純で部品も少ないし大量に必要でもないので、わざわざプリント基板など使わずにユニバーサル基板で十分、ではあるのだけれども目的は経験値積みなので気にしない。

基板設計

本番の基板設計は無料のCADツールKiCadを使った。

KiCad1
回路設計をおこない

KiCad2
レイアウトをして

3Dでも確認

基板用CADって難しそうな印象があったけど、ネット上の解説見ながら作ったらスムーズにいけた。自分的にはReactの半分の習熟コスト。物理的なモノがあるとイメージしやすいのかもね。
参考:プリント基板の自作!簡単にできる格安オーダーメイド法

基板作成

プリント基板作製業者はPCBgogoを使った。日本語でかつ安かったから。
できあがって、タクトスイッチがきれいに収まったのはちょっとうれしかった。ユニバーサル基板だとどうしてもガタついてしまうので。

ケース作成

手元で余っていた箱を使った。持っているリューターだと直径3mm穴しか作れず、タクトスイッチを通そうとすると4mm必要なのでテーパリーマを使って広げたが、バリ取りで汚くなってしまった。ケースを綺麗に作るのは難しい。

スポンジを使って基盤を上部に押し付けている。穴はバリ取りで汚くなってしまった。

ファイル一式

https://github.com/umhr/IRButton

おまけ:PCB業者選び

今回はPCBgogoだったが、今までFusionPCBELECROWを使ったことがある。
基盤の質の良し悪しはよくわからないけど、十分に回路としての目的を達成しているし見た目も綺麗。ただし、FusionPCBとPCBgogoは製造番号を勝手に小さい字で印刷されてしまう。ELECROWは数枚おまけが入っているのでちょっと得した気分にはなる。
PCBgogoは7日程度で届いて、FusionPCBとELECROWは10日程度だった。
サイトのわかりやすさはFusionPCB>=PCBgogo>>>ELECROW。
費用は、基板作製代5ドル+送料(1500円前後)が相場みたい。

基板 納期 Webサイト
PCBgogo
FusionPCB
ELECROW